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2026.01.01

メモリ調達難易度が上がる理由:HBM需要が押し上げる工程負荷??

[1] HBM4 × Rubin で“周辺部材の争奪戦”へ:メモリだけ見ていると取り負ける     CES 2026 で SK hynix が 16 層 HBM4 ( 16-Hi )を公開し、 48GB 容量・ 10GT/s 級・ 2048-bit インターフェースなど、 次世代 AI アクセラレータ前提の仕様が具体化しました。     同時期に NVIDIA は Rubin プラットフォーム ( Vera CPU + Rubin GPU )を打ち出し、 最大 10 倍の推論コスト低減 や ラックスケール構成(例: NVL72 )を提示、 2026 年後半 の展開見込みも示しています。     ここでの調達インパクトは、 HBM 本体よりも、 基板(高多層 / 高密度)・アンダーフィル / 封止材・高放熱材料・ 液冷部材・高速ケーブル / コネクタ・電源系 など“周辺の同時逼迫”が起きる点です。 HBM4 立ち上げ局面では、材料・実装キャパの制約が 価格上昇圧力 を周辺部材へ波及させがちです。   推奨アクション AI サーバ案件は「 GPU/ メモリ」だけでなく、 周辺部材の長納期リスト 作り 主要サプライヤへ 2026 – 2027 のキャパ見通し+長期契約可否 を確認 ラック / 液冷仕様の方向性を追い、 設計固定の前倒し で取り負けを防ぐ     [2] 米国通商拡大法 232 条:半導体・製造装置への追加関税 25% が「 BOM を直撃」する条件     1 月 15 日発効の Section 232 措置 は、半導体および半導体製造装置等の 「対象品目」に 25% の追加関税 を課し、同時に協定交渉(調整策)も指示しています。     調達実務で重要なのは「自社 BOM のうち、 関税対象となるコスト比率 が何 % か」です。 例えば対象比率が 40% なら、単純計算で総 BOM は +10% ( =25% × 0.40 )押し上げ     下図はこの関係を可視化した簡易シミュレーション です (対策として第三国経由・現地調達・設計変更で“対象比率を 40% 削減”できた場合の差も併記)。             推奨アクション : 原産国× HS/ 対象品目で コスト試算(最悪 / 標準 / 対策後) 米国向けは 直送ルートの見直し 米国顧客案件は 適用除外・例外条件 の該当可否を早期確認(適用範囲が限定的との説明もあり)         [3] 対中規制の再設計:認定エンドユーザー撤廃+先端 GPU “条件付きケース審査”でリードタイムが読めなくなる     中国向けでは、米商務省産業安全保障局が VEU ( Validated End-User )認定を撤回 し、 簡略手続きの前提が崩れました。( 2025 年 12 月 31 日 に効力)     これにより、微細化世代を示す技術関連や装置・材料の手配は「許可取得の待ち」がボトルネック化しやすく、 結果として 調達難易度 と 在庫コスト(プレミアム)が上がります。     一方で、 NVIDIA H200 や AMD MI325X 級については、一定条件下でケースバイケース審査 に改める旨の 官報文書が出ています。     ただし“緩和”というより、 条件充足+個別審査 により案件ごとのリードタイム分散が拡大する構図です。   推奨アクション 中国拠点で使う高性能 GPU/ サーバは、 ライセンス前提条件(用途・エンドユーザー・セキュリティ検証等)を 提案依頼書で固定 同等性能の他国拠点調達 / クラウド活用 も含め代替シナリオを用意 採用チップの製造拠点が中国先端ファブに依存する場合は、 マルチソース化 (他国ファブ品への置換)中期で準備 ICL メルマガ編集部 この資料の複写、複製その他電子的な方法等によるいかなる形での複写利用、再配布をお断りします。

2025.12.01

車載レガシー半導体不足再燃

[1] 車載レガシー半導体不足再燃— 代替不能品で生産が止まる   Honda の工場一時停止・減産は、 AI 向け最先端とは別の「レガシー半導体(車載認証済み)」がボトルネックです。 とくに MCU /電源 IC /パワーデバイス( IGBT/SiC )は、認証・熱設計・ EMC の制約で代替が利きにくく、 ひとたび供給が詰まると“価格”より先に調達難易度 が跳ね上がります(逼迫局面では LT が 数十週級 へ伸びるケースも一般的)。     さらに周辺では、主要コネクタ( Amphenol/TE )の **2026 年 1 月に低〜中一桁台後半(例: 6 〜 9% ) ** 値上げ見込みもあり、 レガシー不足と同時に「周辺部材コスト」も積み上がる構図です。     <影響>    :車載は 代替評価の時間が最大の制約 。 JIT 運用はリスクが顕在化。 <アクション> : Nexperia/ 欧州系依存の洗い出し→ 代替候補リスト化+評価順序付け を前倒し。 重要品は ** 安全在庫(週単位の下限) ** を設定し、“止めない”を最優先 KPI (重要業績評価指標)に切替。     [2] Micron 「 2026 年 HBM フルブック」— 価格上昇圧力が“契約有無”で二極化   Micron が 2026 年向け HBM 供給の全量契約済み(フルブック)を公言し、設備投資も 200 億ドル規模 へ引き上げる一方、 HBM4 増産は 2026 年 Q2 以降 見込み。ここで重要なのは「 HBM だけが足りない」のではなく、     HBM 逼迫が サーバ・ AI 向け DRAM 全体の需給を押し上げ 、長期契約を持たない企業ほどスポット調達で 価格高騰+ LT 長期化 に巻き込まれる点です。     さらに DRAM 高はセットメーカー側で ウエハ / 実装コスト や他部材の値決めにも波及し、完成品の採算を圧迫します。     <影響>    : AI/ サーバ系は 契約枠の有無が調達難易度を決める (“買えるが高い”→“買えない”へ遷移)。 <アクション> : **2026 年分の先行契約(数量コミット+オプション枠) ** を最優先で確保。 Micron 偏重を避け、 Samsung / SK hynix との分散 と、品種別に「固定枠」「増枠オプション」を二段構えで調整検討。     [3] 米通商拡張法 232 条:半導体に最大 100% 追加関税リスク— “価格 2 倍”は輸出採算を一撃で変える   232 条は“国家安全保障”を根拠にした関税枠で、対象が 集積回路( IC )や半導体製造装置 に及ぶ可能性が示唆されています。 既に 一律 10% のベースライン関税 が発効済みという前提に、最悪ケースで 追加 100% が重なると、 米国向けは実務上「 CIF 近辺がほぼ 2 倍 」になり得ます。     ここでのポイントは、発動の有無そのものよりも、発動“前”から取引先が 値決め前倒し/在庫積み増し に走り、 需給と価格が先に動く点です。一方で、日本発の一部品目が減免対象になれば、 逆に 相対的な価格優位 を得る余地もあります。     <影響>    :米向け比率が高い製品は、 関税=販価改定 or 利益消失 の分岐。見積条件( DDP/DAP 等)で負担額も変化。 <アクション> : HTS コードと 232 条対象範囲 を専門商社・フォワーダーと即時点検。 **0%/10%/100%** の 3 シナリオでコスト試算し ( 1 )価格転嫁条項 ( 2 )原産地切替 ( 3 )米国内在庫配置の打ち手を事前に“契約条文”へ落とし込み ICL メルマガ編集部 この資料の複写、複製その他電子的な方法等によるいかなる形での複写利用、再配布をお断りします。

2025.11.01

レアアース輸出管理強化

[1] レアアース輸出管理強化による見えにくいボトルネックリスク   中国によるレアアースおよび関連技術の輸出管理強化は、 表面上の単価よりも、「 気づきにくい調達リスク 」を持ち込みます。   特に、 0.1 %以上の中国産レアアースを含む最終製品に輸出ライセンス義務 が課される点は、 モーター用磁石、各種アクチュエータ、センサー、パワーエレ部品 など、多数の電子部品に波及する可能性があります。     レアアース磁石がモーター原価の 20 〜 40 %を占める製品 も珍しくなく、供給ひっ迫が起きれば、 該当部品の価格が 短期間に 30 〜 50 %上昇するシナリオ も想定されます。   <実務対応> ① 仕入先に対しレアアースの原産国・含有率の開示を求める ② 中国以外原産の磁石・材料への切替候補を洗い出す ③ 規制対象品の在庫水準を通常の 1.5 〜 2 倍に引き上げる といったアクションを、 コンプライアンス部門と連携しながら早期に進めることが肝要 です。     [2] Nexperia ・ Arrow 中国 /HK のエンティティ・リスト指定とチャネルリスク   Nexperia のエンティティ・リスト指定と Temporary General License 終了( 11 月 28 日予定) 、 さらに Arrow の中国・香港子会社の指定は、「特定メーカー」だけでなく、 ディストリビューターチャネル全体の調達難易度を一段と引き上げます。     Nexperia 品は 車載・産業機器向けの汎用ロジック・パワーデバイス が多く、 設計採用比率が 10 〜 20 %に達する OEM もあるため、 米国起源技術を含む製品は リードタイム急伸や受注停止のリスク が顕在化します。     また、 Arrow China/HK 経由で米国製半導体を調達している場合 、 許可申請の追加・代替チャネルへの切替により、 平均リードタイムが 20 〜 40 %延び 、 販売チャネル変更に伴う 価格上昇圧力も 5 〜 10 %程度発生 し得ます。   < 11 月末までの猶予期間までの対応> ① Nexperia 品の代替品リストアップと評価スケジュール策定 ② Arrow 以外の正規代理店・地域在庫の確認 ③ 新規取引が規制に抵触しないかの法務チェック   上記を並行して進め、 「設計変更」と「調達チャネル変更」の両面から分断リスクを最小化すること が求められます。     [3] 中国製品への 100% 追加関税がもたらす即時コストショック   米国が中国からの全輸入品に 100 %の追加関税 を課すことで、 実務的には「 中国原産= CIF 価格がほぼ 2 倍 」というコスト上昇圧力が発生します。     BOM のうち 中国調達比率が 30 %の完成品を例に取ると、単純計算でも製品コストが約 30 %上昇 し、 マージンを維持しようとすれば 販売価格を 5 〜 20 %引き上げざるを得ない ケースが想定されます。     特に、 コネクタ・筐体・ケーブル・パワーデバイス など「 低〜中価格帯だが数量が多い汎用部品 」は 影響が大きく、調達難易度も一気に上がります。   ICL メルマガ編集部 この資料の複写、複製その他電子的な方法等によるいかなる形での複写利用、再配布をお断りします。

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